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「日刊SPA!エルヴィン団長が魅力的な理由」(毒あり感想)

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日刊SPA!にエルヴィンに関するコラムが掲載されました。(なぜ今?w)
正直、「原作ちゃんと読んでないだろ」という感じですが、「こんなのもあったよ」という記録のために残しておきます。

『進撃の巨人』人気No.1、エルヴィン団長が魅力的な理由

リンク:日刊SPA!『進撃の巨人』人気No.1、エルヴィン団長が魅力的な理由
魚拓版:https://megalodon.jp/2021-0316-1641-41/https://nikkan-spa.jp:443/1740391/2

「『別冊少年マガジン』で開かれた第2回人気投票で第2位、第3回人気投票では第1位を獲得、作中屈指の人気キャラクターです。」と紹介されるのはエルヴィンファンとしてとっても嬉しい。
現在投票受付中の第4回人気投票でもぜひ1位か2位を取って欲しいところです!(エルリでワンツーフィニッシュさせてあげたい!)

このコラム全体的にツッコミどころ多数なのですが、まず「副団長のリヴァイ」でズコーー_(┐「ε:)_
あれなのかな、エルヴィンの一番の部下っぽい位置づけだから副団長って思ったのか?
まさかこのコラムを書くのに「兵士長」を知らないとは言わせない。勉強不足という言葉では済まないレベル。

エルヴィンが父の自説を吹聴したのは大人たちにじゃなくて街の子供達だし(それを憲兵に見つかる。解説を端折りすぎ)、「自分と新兵を囮にする」作戦の立案自体は木箱問答より前なので、「リヴァイの言葉に背中を押されて実行することを決めた」が正しいのかなと思うし、他にも色々言いたいけどキリがないので省略。。。

一番の誤読ポイントは、次の文章かなと思います。

エルヴィンとリヴァイの関係は、何度も共に死線をくぐった「戦友同士」であり、調査兵団という組織の「リーダーとフォロワー」です。リヴァイは先に死んでいった仲間たちを代弁して、リーダーとしての振る舞いをエルヴィンに求めています。だからこそ、エルヴィンは心を揺さぶられたのです。

日刊SPA!『進撃の巨人』人気No.1、エルヴィン団長が魅力的な理由

木箱でのやり取り(木箱問答)についての解釈ですね。
うーむ。。原作だけ読むとこう捉えられるかぁぁという感じですね。
木箱問答については、諌山先生が公式ガイドブック『進撃の巨人 キャラクター名鑑』でこのように語っています。

そこで彼が見せたのは、地下室で”夢”を叶えることと、獣の巨人と最期まで戦う”責任”の間で揺れる自分です。そんなエルヴィンの姿を見て、リヴァイは「夢を諦めて死んでくれ、と言って欲しい」と訴え掛けられているように感じたんです。エルヴィンの気持ちを察したんですね。

『進撃の巨人 キャラクター名鑑』p155

リヴァイの言葉は、「先に死んでいった仲間たちの代弁」ではなく、エルヴィンからの非言語での訴えを感じ取ったものでした。
「両足の骨を折る」だの「雑魚はそこにいろ」だの「お前とエレンが生きて帰ればまだ望みはある」だの、リヴァイ自身の気持ちとしてはエルヴィンに生きて欲しかっただろうに、エルヴィンの意思を優先してしまうのが涙を禁じえません。(その後の注射をめぐってのやり取りを考えるともう…)

エルヴィンとリヴァイの関係性って、今までの軍隊モノ(?)にありがちな関係じゃないのが魅力だと思っています。
「死んでいった仲間たちを代弁」するようなリヴァイは、The・少年漫画!みたいな感じ。
でもリヴァイは、エルヴィンの真意に気づいたときに「しょうがないから協力してやろう」(『進撃の巨人ANSWERS』p169)となっているので、典型的な英雄キャラの思考ではないんですよね。そこがこの二人の関係の独自性でドラマが生まれるところだなと思います。(アッカーマンは健気だね…涙)

「仲間たちを代弁」ではないけれど、命に対して真摯に向き合うキャラクターであることは事実ではあります。失われた命たちを意味のあるものにすることを重要視している描写もあるので(112話「無知」・136話「心臓を捧げよ」)、そういった側面はないわけではないけれど、木箱問答においてはそうではないということです。

SPA!のコラムを書いた方は、原作とアニメを100回ぐらいずつ見て、『進撃の巨人キャラクター名鑑』と『進撃の巨人ANSWERS』を読みこんでエルリを勉強しなおすように!!

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