アニメ『進撃の巨人』のリヴァイ役・神谷浩史さんと、エルヴィン役・小野大輔さんがパーソナリティを務めているラジオ『神谷浩史・小野大輔のDearGirl〜Stories〜』。
番組で語られた、第49話「奪還作戦の夜」に関するアフレコエピソードを文字起こししました。
二人きりの空間でのやり取りについた演出とは?
「奪還作戦の夜」アフレコエピソード
2018年11月3日放送・DGS第603話にて。
神谷浩史さん(以下、神谷。敬称略)
小野大輔さん(以下、小野。敬称略)
※基本的に原文に忠実に文字起こししていますが、相槌や「まぁ」等の言い癖は適宜省略しています。
神谷
リヴァイとエルヴィンの2人のシーンなんですけれどもね、これ結構やっぱり緊張感があったのと、作戦参加を止めようとするシーンであるという認識で間違いはないんだと思うんです。
ただ、あの場でついた演出っていうのがありまして、それはまぁもちろん「止めたい」という思いはありつつも、実は、エルヴィンが周りに気を遣った選択をしているっていうことを感じ取ったリヴァイが、その考えを止めさせるというか。
「本当はお前何を考えているんだ」っていうのを、追い詰めていくと逃げちゃうから、ちゃんと導くために順序だてて、エルヴィンが本当に思ってること。
自分がすごいエゴで動いてるじゃんエルヴィンって実は。その「知りたい」という欲求のエゴの部分をちゃんと引き出して、それで作戦を実行・決行してくれることを実は望んでいて。じゃないと「お前についていけない」っていう思いがあるから。
もちろん「死んでほしくない」というのもあるんだとは思うんだけれども。それと同等ぐらいのレベルで、エルヴィンの気持ちを固めさせる、エゴの部分でこの作戦を自分はこうしたいんだっていうことを強く思ってもらえること。
小野
あのシーンて、ぼくも原作読んでるときだと、リヴァイって見極めもしていて、「こいつはなんだったらもうこのままだと駄目だ」っていうそこの決心があるように読んでいたんですけど、アニメでそこでついた演出っていうのは、エルヴィンはちょっと自分…リヴァイが思ってるようにコントロールしてあげてっていう思いが入ってるんですよね。あれ僕も意外で。
神谷
そう、僕も意外だったのよ。
小野
もっと冷静っていうかクールな判断で、あれは促してるっていうか、その見極めをしているのかと思ったらちょっと違かったんですよね。
神谷
違うんだよね。だからその「エゴの部分で動いているエルヴィンの判断を信じたい」っていうのがこっちはあるから、リヴァイ的には。
そうじゃない、なんか周りに気を遣ってこういう作戦を立てようみたいなおためごかしをやっているぐらいだったらそれにはついていけない、残れっていうことなのかもしれないなと思って。そう考えていくと、本当一筋縄ではまったくいかなくて。
自分が原作から読み取ったニュアンスを1回持ってってやって、テストでやるんだけど、それプラスアルファちゃんとこういう風にしてくださいこっちに導いてくださいっていうのをすごい細かく指示をしてもらえるから、そうしなきゃ!っていうかより音が明確にクリアになっていくのよ。
じゃないとあの言葉がすごい浮いて聞こえちゃうんだと思うのよ。
小野
たしかに。面白かったですよ。テストとラステスと本番が全部まったく僕らの中で違ってて確か、ぼくもっとテストのときって覚悟決めすぎちゃってて。
神谷
そうね、完全にイキってたもんね。「おれはもう大丈夫だ」ぐらいな感じだったんだけど。
小野
そう、目ひんむいてる感じですよね、つまりね。
そうじゃなくて「迷ってほしい」って言われたんですよあそこは。エルヴィンでそれ言われたのはじめてだなぁと思って。
神谷
迷ってるところをリヴァイが導いていつものエルヴィンにする。
小野
コントロールしていく。
神谷
っていうシーンだったんですよ実は。
で、これ音響監督の三間さん、我々的にはすごい細かい演出だったりとか、まぁ厳しいダメ出しがくることでお馴染みなんですけど、「今のシーン最高でした」って本番終わった後に言ってもらえて、超嬉しかったですね。
小野
本当あそこのシーンしびれました。
神谷
やったぜ!!って思ったもんね。
オンエアみたときに、なんかちゃんとこうわれわれが意図したとおりというかシーンというか、ああこういうイメージだなっていうものに仕上がっていて本当になんか嬉しかったですね。
小野
嬉しかったですよね。
関連リンク
・animelo mix『神谷浩史・小野大輔のDearGirl〜Stories〜』
・YouTubeチャンネル「文化放送エクステンド」
DGSの過去の放送回が見られます。
2021/2/20放送分では、エルヴィンがガンダムの股間に貼られる事件が…w